AIによる カウンセリグ
AIによる
カウンセリグ
かまくら相談室では、AIによるカウンセリングをサポートしております。
目次
・はじめに
・具体的な使用方法
・AIカウンセリングの例
・AIカウンセリングが向く人・向かない人
・AIカウンセリングの良い点、難しい点
・AIカウンセリングに対するサポート
・AIカウンセリングの限界
具体的な使用方法
1.まずは無料のAIで試してみる。
無料でも結構よい反応を示してくれますので、これで感触を掴むとよいでしょう。もし自分に向いていそうであれば、月数千円課金し、より人間に近いカウンセリングに移行するとよいでしょう。
2.初めの指示
AIは汎用の対応をするため、カウンセリングを始めるには「私のカウンセラーになってほしい」と伝える必要があります。カウンセラーにも色々タイプがあります。無難に「私の話を共感的に聞いて、私を受容してほしい」と伝えるとよいでしょう。基本的にAIは質問に答えることが多いため、アドバイスをするやりとり多くなってしまいます。Aiカウンセリングにおいても、すぐにアドバイスをしてきます。アドバイスをもらうことも悪くはないのですが、カウンセリングを一歩深めるためには「助言は避けて、私の話を傾聴してほしい」と伝えると、実際のカウンセリングに近づくでしょう。
まとめますと
AIとのカウンセリングを始めるには「私のカウンセラーになってほしい。私の話を共感的に聞いて受容してほしい。助言は避けて、私の話を傾聴してほしい」と伝えるとよいでしょう。
AIカウンセリングが
向く人、向かない人
次のような向き不向きがあります。
1.AIに対する抵抗感
2.新しいことを始める気力があるか。
3.プライベートが守られる時間・空間があるか。
4.言葉で自分の心境を伝えられるか。
何事にも向き不向きがあるように、AIカウンセリングにも向き不向きがあります。まずAIに対する抵抗感があるでしょう。自分のことをAIに打ち明けられるか、というところで向き不向きがあります。また、AIを使うにあたり、アプリを入れたり、アカウントを作ったり、使い方を覚えたりと、新しいことを始める、ある程度の元気がある人という条件もあります。また、AIカウンセリングを行うには、自分のことをAIに伝えるわけですが、プライベートが時間的・空間的に守られるかどうか、そのような時間と場所を作れるか、というところも向き不向きにあたるでしょう。仕事と家事または育児で精一杯で自分を振り返る時間もない、という時期には難しいでしょう。それから、現段階においては、言葉でのやり取りがAIカウンセリングの自己表現方法となります。そのため、自分の感情や状況を言葉で伝えることができるか、というところが向き不向きにあるでしょう。日記を付ける習慣がある方や、xで呟く方などは、慣れているかも知れません。このあたりは、初めは苦手でもAIカウンセリングを使っているうちに慣れていく部分もあるでしょう。
AIカウンセリングに対するサポート
宿題を添削する先生のようなサポート
ここで、AIカウンセリングに対するサポートとしての通常のカウンセリングの意義が出てくると思います。つまり、基本的には家で勉強してくるのだけれど、添削されるから宿題をちゃんとやるようなものです。通常のカウンセラーのサポートがあるために、AIとのカウンセリングにおいても真剣に向き合うことができる、このような協働が一つの基本形になるでしょう。AIとのカウンセリングにおいて、どのようなやり取りをしたか、どのような体験だったかを通常のカウンセリングにおいてカウンセラーと共有することで、AIカウンセリングがより充実した物になるようにサポートすることが目的となります。
AIカウンセリング構築のサポート
通常のカウンセラーはカウンセリングのプロですから、カウンセリングを構築することができます。「カウンセリングってなんだろう。」とわからない相談者に対しても、カウンセリングとは何かを説明し、どのような心の作業が大切なのかを教え、尚且つ相談内容を聞きながら、通常のカウンセリングへと導くことができます。AIカウンセリングを行うということは、AIを利用する人がカウンセリングを構築する必要があります。もっとも簡単な構築方法は序盤で述べました、「はじめの指示」です。実際は、カウンセリングを行う経過ごとに、カウンセリングは随時、再構築されていくものです。カウンセリング序盤と、カウンセリングの後半では、カウンセリングの質自体が変わってゆきます。
多くの相談者はカウンセリングとは何か、その構築方法がわかりません。自転車に乗れない人が、自転車を組み立てねばならないようなものです。そこで、AIカウンセリングにおいて「どのようなやり取りがよいのか」「どうしたらよいカウンセリングになるか」カウンセリングの構築方法をアドバイスしてゆく、これがAIカウンセリングの協調においては大事なポイントでしょう。このAIカウンセリングの構築方法は、マニュアルがありません。序盤はマニュアル的に始まったとしても、カウンセリングの内容は、人それぞれです。その人に合わせてゆく必要がありますから、丁寧に構築するためには実際のカウンセラーのアドバイスを聞くのが良いでしょう。
はじめに
かまくら相談室では、希望者に対してAIによるカウンセリングを併用することを試行しております。
AIには低価格・時間や場所を選ばない・安定した品質などの良さがあります。一方で、AIならではの使いにくさ、限界もあります。これらを踏まえて、AIカウンセリングが有用な方には利用して頂き、使い方の助言をしております。また、足りない部分を通常のカウンセリングで補ったり、下ごしらえをAIカウンセリングで行い、人間が本質的に行うべき部分を通常のカウンセリングで行うということをしております。一言でいいますと、AIカウンセリングと通常カウンセリングの協調です。
AIとの協調については、多分野において急速に進むと考えられます。カウンセリングおいても、今後はAIとの協調を主とした学会ができ、資格ができてくるものと思われます。かまくら相談室ではChatGPT3.5が使われ始めた2023年より、現場のニーズを汲み取り実践と研鑽を続けており、今後もAIとの協働を模索していきます。(2024年12月 記)
AIカウンセリングの例
下記は実際にChatGPT4oを使ったAIカウンセラーとのやりとりの例です。
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クライエント: 私のカウンセラーになってほしい。私の話を共感的に聞いて受容してほしい。助言は避けて、私の話を傾聴してほしい。
AIカウンセラー: 承知しました。私はここであなたのお話を丁寧にお聞きします。どんなことでも安心してお話しください。
クライエント: 最近、仕事がとても忙しくて、自分の時間が全然取れなくて。頑張っているのに、誰も気づいてくれない気がして…すごく孤独を感じています。
AIカウンセラー: それはとても辛いですね。忙しさの中で自分の時間が持てない上に、周りに自分の努力をわかってもらえないと感じると、孤独さが一層強まりますよね。
クライエント: そうなんです。周りの人は私がちゃんとやってることを見てると思ってたんですけど、誰も「頑張ってるね」とか言ってくれなくて…。認めてもらえない気がして、自分のやってることに自信が持てなくなっています。
AIカウンセラー: 自分がどれだけ頑張っているかを認めてほしい、その気持ち、とてもよくわかります。自分の努力が誰かに伝わらないと、不安や虚しさが生まれますよね。
クライエント: そうなんです…。でも、誰かにわかってもらいたいって思う自分が弱いんじゃないかって思うこともあって。もっと強くならないといけないのかなって…。
AIカウンセラー: そう感じてしまうのですね。「もっと強くならなければ」と思う一方で、誰かに理解してほしいという気持ちは、自然でとても大切なものだと思います。弱さではなく、人としての当然の気持ちかもしれません。
クライエント: ありがとうございます。また話を聞いてくれますか?
AIカウンセラー: もちろんです。いつでもお話しください。私はここで、あなたの気持ちに寄り添い続けます。
良い点・難しい点
気軽さの良さと、真剣さの難しさ
気軽い良さ
AIカウンセリングの良い点は、気軽さにあります。いつでも、どこでも、気兼ねなく行えます。「こんな話はくだらなすぎるかな」「こんなことは人に言いづらい」というような内容でも気にすること無くAIに伝えることができます。時間的にも自分の空いた時間に1分でも100分でも自分の好きな長さで行うことができますし、その5分後にまたやってもよいですし、1年後にやってもよいのです。そして価格も無料から始められ、最新の機能を1ヶ月何度でも使えて、それでいてカウセリング1回の料金の数分の1で済みます。
難しい点は、この気軽さにあります。良さでもある気軽さは、習慣としてAIカウンセリングに軽さをもたらしてしまう場合があります。もし、自分の心を整理したり、自分の気持を自分に問いかけたいとき、これを真剣に行いたいのであれば、気軽さは仇となります。
真剣さの大切さ
自分でAIカウンセリングを行うときにも、自分を律して真剣に自分と向き合うことが求められます。通常のカウンセラーであれば、相談者に合わせて、その人のニーズに合わせて真剣さを調整し、なるべく充実したカウンセリングになるように対応します。一方AIカウンセリングでの場作りは相談者となりますので、気軽なカウンセリングになるか、そうなってしまうか、真剣に向き合えるか、それは本人のみによるところがAIカウンセリングの難しさでしょう。
これを勉強で言えば、先生がいるから、教室だから勉強がでるけれど、一人で勉強することが難しいことに似ているかも知れません。まして、自分の苦手なこと、弱みと向き合うカウンセリングにおいては、AIカウンセリングにおいて真剣に自分に向き合うことは、一つの大きな難しさと言えるでしょう。
AIカウンセリングの限界
最後になりますが、本質的にAIカウンセリングには限界があると考えます。
最近2024年末は文字入力だけでなく、音声によるやりとりも、そうとうカウンセリングとして機能するようになってきました。
これからはカメラも使い、間合いや身振り素振りや顔色などはもちろん、脈拍・脳波まで含めて総合的にAIカウンセラーは情報を収集し、相談者にあった対応をしてくれるようになるでしょう。
入力すれば生育歴から全ての個人情報を踏まえて、全世界的な膨大なカウンセリング経過の情報を参照し、最新の脳科学やカウンセリング技法を駆使して対応してくれるようになるでしょう。
しかし、人格を持たないものをAIというならば、人格のなさにAIカウンセリングの限界があると思います。私はカウンセリングの深いところではこの人格が大事だと考えます。
表面的にどんな会話をしたのか・どんなやりとりをしたか、どのような技法を使うか、これは大切なことです。しかし本質的にはカウンセリングは技術やHowToではないでしょう。
カウンセラーという人格と、相談者という人格それぞれが、真剣に時間を重ねて過ごす。これが本質的なことだろうと思うのです。この点においては、人間は人間によってしかカウンセリングができない部分が、どうしてもあるだろうと考えています。
ただし、AIカウンセリングは使い方次第では有用です。日々の内省に役立てたり、心の安定に使うには有用でしょう。さらに必要があれば通常のカウンセリングを併用するとよいでしょう。